Sitting in an Armchair

取るに足らない勉強日記

MWGの分厚さに心折れたので代替品を探してみる

備忘録程度に。

何冊かテキストに触れる機会があったので、レベル感の差を書き留めておこうと思いました。極力難易度順で易しい方から並べたつもり。

基本的にはMWGで挫折した人間が、もう少し読みやすいのないの!?と探し回った跡地と思っていただければ大体あってます。

① Goolsbee, Levitt and Syverson Microeconomics.

実例や計算問題中心で、コアの証明メインの雰囲気には立ち入っていなさそうなイメージ。ミクロ経済学のトピックを網羅的に学習する入門書という感じです。レベル感はBaby Varianと同等かそれより平易?実社会での令に重きを置いている感じがします。

個人的にはこれを時間をかけて読むなら神取(力技)と奥野を読むかなあといった感じ。

Microeconomics

Microeconomics

②Nicolson, Snyder Microeconomic Theory: Basic Principles and Extensions

①より数学や定理に深く立ち入っている印象。ただ証明まで深くやっていることはなく、定義も数学的に厳密にはされていないと思います。神取・奥野と同じレベル感(たぶん)。

③Muñoz-Garcia Advanced Microeconomic Theory: An Intuitive Approach with Examples.

Prefaceに「学部と院の内容のつなぎとして良いですよ」と書かれていて、序文から好感が持てます。というかしっかりと他教科書を貶していて笑ってしまいます。

This textbook offers a friendly introduction to advanced microeconomic theory that undergraduate and graduate students can use to transition into more technical topics. (...) Unfortunately, current graduate-level textbooks provide limited intuition and applications, leaving many students with the impression that their first year of graduate school is disconnected from the topics they learned as undergraduates, ultimately discouraging students from finishing their graduate studies.

(引用:Muñoz-Garcia Advanced Microeconomic Theory: An Intuitive Approach with Examples. p.xi)

これから読むので何とも言えませんが、学部レベルの上限、院レベルの下限というイメージに最も合っているのがこの本かと思います。数学的厳密さをなんとか図解等でカバーしようとしている印象。

Advanced Microeconomic Theory: An Intuitive Approach with Examples (The MIT Press)

Advanced Microeconomic Theory: An Intuitive Approach with Examples (The MIT Press)

  • 作者:Felix Muñoz-Garcia
  • 出版社/メーカー: The MIT Press
  • 発売日: 2017/08/11
  • メディア: ハードカバー
 
④ Varian Microeconomic Analysis.

院行く前に読んどきな、と紹介されていることが多い印象です。何といっても軽いので読んでいるうちに持ち運びの面倒さにやられることが少ないのが利点。ただ、一般的な価格理論テキストの構成とは大きく異なっていたり、結構古かったりすることもあり評価は分かれます。

Microeconomic Analysis

Microeconomic Analysis

  • 作者:Hal R. Varian
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 1992/02/01
  • メディア: ハードカバー
 
⑤ Jehle, Reny Advanced Microeconomic Theory.

MWGが古臭くて読みづらいなら…とおすすめされることが多い本でもあります。レベル感はMWGと似ていて、装丁・フォント等が新しくなっている、程度の印象です。

Advanced Microeconomic Theory

Advanced Microeconomic Theory

感想

「MWGで心折れた」からといってレベルを下げすぎるとモチベーションが湧かないので、適切なレベル感を手探りするのが難しいところです。いい感じなのはMuñoz-Garciaあたりでしょうか。Jehle et Renyはそのあとというイメージです。ただ、個人的にはVarian・JRとMWGの大きな違いはよくわからないままです…。

あと本が大きすぎないことってモチベーション持続にかなり大事だなというのを再確認しました。大きい本を毎日のように本棚から出すのは結構な苦痛。